一生ゼリー消化バー農家失敗

バー農家で生計を立てたい

あんこP(ぴよよP)というプロデューサーについて

前書き

 まず、あんこP(ぴよよP)は2016年に地獄を見て、sideMを休職*1することになった。それまでは緩くHigh×Jokerのプロデューサー業を続けており、伊瀬谷四季を担当していた。だが、本格的にやっているかと言われればそんなことも無く、sideMをプレイしている友人にすらプレイしていることを言わなかったぐらいだ。イベントも10000位~8000位*2という、アクティブユーザーとは言い難いくらいのプロデューサーであった。持っていたカードもRやR+ばかりで、ガシャのSRや上位SRは夢のまた夢であった。そもそもソシャゲというジャンルは、「ただのデータ」であり、そのようなものに課金して「データ上のカードを手に入れること」に執着は一切無かったし、何よりサ終の可能性もあるものに多額の金額をブチ込むなど考えもつかなかった。

 そうあんこPはいわゆる「無課金プレイヤー」だったのだ―。ではそんなあんこPに何が起きたのか。

 

「超常学園~覚醒スル切札~」イベント

 2016年10月31日に「それ」は始まった。High×Jokerの箱イベント*3として開始されたそのイベントは、High×Jokerの5人がついに映画の主演を務めることになった記念すべきイベントだった。

 今まで箱イベントは何度も開催されていたし、その際にも緩くイベントを走っていた。「無課金」のあんこPにとってはそのイベントも「いつもと同じように」走るものだと思われた。そう、そのストーリーを見るまでは・・・。

 ストーリーをざっくり説明すると「異能力バトルアクション」といった体のよくあるもの。ある「学園」に所属する異能力者たちの物語をHigh×Jokerの5人がそれぞれ演じるものだった。主演の鈴重零司役を冬美旬、対するヴィランの拝田丞を伊瀬谷四季が演じた。(夏来が自分の役のことを「悪役」と揶揄しているシーンがあるが、最終的には零司たちと協力関係となるため、純粋な「悪役」は丞のみと考える)今回が初の映画出演に沸き立つ5人。The 虎牙道の3人にアクションの指導に協力してもらったり、体力に問題のある春名以外の4人がランニングしたりと、映画の役作りに向けてトレーニングに励むHigh×Jokerの前半部分の物語(ここで夏来と旬の過去の話が出てくるので、幼馴染好きなPは必見)、後半部分は映画のストーリーとなる。(「超常学園」の部分的なシーンが抜粋されるており、解釈が分かれるためここではストーリーは割愛する。)

 衝撃だった――。担当であるHigh×Jokerが初の映画でしかも主演。ガシャの画面に映る担当のチェンジ後の四季は、今までしたことがない「悪役」の顔。しかも彼とかけ離れた配役ではなく、ベースはあくまでも「四季」だ。その瞬間、あんこPは「欲しい!」と思った。そして気が付いたら、今まであんなにしていなかった「課金」というものを初めてした。

 結果はどうだったか。経済的「死」を迎えた。

当時、就職してから半年ほど、1人暮らしを始めたばかりのあんこPにとって大金が数分で消えるというトラウマを生み出した。金額的には名言はしないが、数分で貯金が消えた。ガシャで2枚*4手に入れることは、今まで「無課金」を貫いてきたあんこPにとって事件であった。

 なんとか2枚の【破壊の狂炎】伊瀬谷四季*5を手に入れたら終了ではない。そう、次にやることはイベントを上位で終了すること。あんこPはゼリーを飲み、課金アイテムを溶かし走りまくった。当時マラソンイベントだったため、レポート報酬は空になった。それでも走り続け、イベントも何とか2桁順位でフィニッシュした。

 そして、あんこPはsideMのプロデューサー業を休業した(唐突)。

 満足したからなどではない。純粋に恐怖だった。「このまま続けることは出来ない。このゲームで私はいずれ破産する。」そう思った。「これ以上ドンピシャな衣装の四季がガシャで来たら?」「ガシャじゃなくてもイベント上位で四季の衣装でドンピシャな衣装が来たら?」そう考えると続けることは、現在の財力では不可能と感じた。当時の理性を何故今保てないのか?それは数々のソシャゲをプレイし、「課金」こそがサ終から大好きなコンテンツを守る方法だと理解してしまったソシャカスだからだ。

 それがあんこPがsideMから「理由あって休業」した2016年の記憶だ・・・。sideMは私が休業している間にLIVE ON STAGEがサービスを開始*6し、アニメ化し、High×Jokerは婚活イベントしてた(諸説あり)。

 

ただいま315プロダクション

 sideMから離れて3年の時が流れた。あんこPは穏やかに休業を送っていた。誰にも悟られず、グッズも買わずに過ごしていた。しかし315プロダクションから再び招集がかかった・・・。友人が唐突にP業に身を置いていた―――――。

 あんこPも引きずられるように、315プロダクションのビルの前に立っていた。どの面下げて戻ってきたのか、社長の声が聞こえた気がしたが、もう今更引き返すわけにもいかない。私は扉に手をかけ、315プロダクションの古びた扉を開くと、そこにはあの頃と変わらないキラキラしたアイドルが待っていた。High×Jokerももちろんいた。担当だった四季は相変わらず元気だったし、あの頃と何もかも変わっていなかった。いや、だがしかし変わったものもあった。

アカウントが行方不明になっていた。

 あんなに大金つぎ込んだアカウントの存在は消え失せ、「超常学園」の称号もSRアイドルも【破壊の狂炎】伊瀬谷四季+も居なかった。どこかネットの海の中に私のアカウントは彷徨っているかもしれない・・・。

 つまり私の前にいる、キラキラとした目で私を迎えたHigh×Jokerは「私」の存在を知らないのだ。初対面で、彼らは私が新人プロデューサーだと思っている。名前も「ぴよよ」と名乗った。出来る限り悟られないように、過去の過ちを繰り返さないように注意した。四季とも私は「ここ」では初対面なのだ。

 メインはあくまでMステ*7で、モバはあまり積極的に動かなかった。正直、また大量課金するのが怖かったのだ。

 結果どうなったか。当時以上の課金をしている。

 まさか2020年正月に【破壊の狂炎】伊瀬谷四季が復刻するなんて思わなかったし、【チームの司令塔】伊瀬谷四季もいつの間にか引いていたし、担当は四季だが、推しは冬美旬になっていた。

 「戻って来なければ良かった・・・。」という感情も吹き飛んでいる。

 

結論

 あんこPは、3年の休業を経て(ただしアイドルたちには秘密である)、315プロダクションへ戻ってきた。現在はHigh×Joker担当、伊瀬谷四季担当、冬美旬推し、牙崎漣の下僕としての毎日を送っている・・・。正直「楽しい」。お金は吹き飛ぶが「楽しい」。理性はすでに捨てた。

 このブログはそんなプロデューサーが、思ったことや備忘録、妄想の掃きだめ場となる予定である。文章下手、絵も描けないプロデューサーだが、少しでも「このプロデューサーは学ばないし、相変わらずだな。」って感情で読んでいただけると嬉しい。誰の役にも立たないようなことしか書かないと思われるが、それで良いと思っている。

 315プロダクションのアイドルを支えるのに、正気なんて保っていたら「負け」だ。正気を失って勝負に「勝つ」。そんな気持ちで続けていくつもりだ。

 

 

*1:sideM界にはプロデューサー業を「本業」、現実世界の仕事を「副業」という文化がある。諸説あり。

*2:sideMは上位報酬SRアイドルは1000位~500位までに入賞しないともらえないため、かなり下位順位。

*3:ユニット全員が1つのイベントに参加すること。2人ユニットや3人ユニットは箱がほとんどだが、5人ユニットだと1年に2回~3回ほどしかない。

*4:sideMはカードをチェンジ(絵柄を変えること)する方法として1番早い手段は該当カードを2枚入手することだった。

*5:「超常学園」の四季のカード

*6:2017年開始のsideMの楽曲を使用した音ゲー音ゲーミニゲームでイベント自体はほぼモバMと同じ。担当が様々な衣装や表情で楽曲を踊ってくれる。私は好き。

*7:LIVE ON STAGEの略。ミュージックステーションではない。